アメリカ大学院で修士号を取るのは簡単?

アメリカ大学院で修士号を取るのは簡単?

Caltechの宇宙工学専攻のMaster Degree(修士号)が1年たったら降ってきたのでその話をします。


アメリカ大学院のいろんな博士課程

アメリカの大学院では、博士課程と一口に言っても様々なパターンが存在します。

  1. 5年間の博士課程一貫コース、修士号なし
  2. 5年間の博士課程一貫コース、修士号付き
  3. 2年間の修士課程+3年間の博士課程
  4. 1年間の修士課程+4年間の博士課程
  5. 他の大学で修士を取って3年間ぐらいの博士課程

もしかしたらアメリカは広いので、他にもパターンがあるかもしれません。年数は目安で研究室や大学によって±2ぐらい変動します。

1のパターンはサイエンス系の学部、いわゆる理学部系の学部に多く、Caltechでもたぶんどこかの学部はこの制度を取っている気がします。この場合、修士号を取得するだけのプログラムが別で存在することが多いです。

2がCaltechの航空宇宙工学専攻のケースで、博士課程一貫コースに入学した学生は全員、途中で授業の単位数の要件を満たすと、自動的に修士号が授与されます。授業の単位数だけでなく、修士論文的なものを要求する場合ももちろんあります。

3は日本と同じパターンで、まず修士課程に入学&卒業して、その後また博士課程に入学&卒業するというものです。修士号の取得要件に修士論文の提出が含まれていることが多いです。この仕組みを取っている大学や学部の場合、違う大学で修士号をすでに取っていると、5のケースのように博士課程が3年間で済む場合もよくあります。航空宇宙を含め、工学系の分野ではこのパターンもしばしば見かけます。

4は3の修士課程が1年短くなったバージョンで、修士号の取得要件に修士論文の提出が含まれてないことが多いです。Stanfordの航空宇宙がそうだったような気がします。


アメリカでの修士号の位置づけ

僕の場合2のパターンでしかも修士論文の提出が不要だったので、修士卒という肩書を得るというだけの意味では、かなり得をしているのかもしれません。しかしここに書いたように、1年で修士号取得に必要な単位数を稼ぐのは簡単ではないですし、それだけでなく、非常に残念なことに、アメリカでは日本に比べ修士号がやや軽んじられる傾向にあります。

その理由として、アメリカの博士課程にはQualifying Examと呼ばれる進級試験のようなものが存在し、いくつかの大学では、その試験を突破できなかった学生が修士卒として世に出るという仕組みになっているからです。もちろん3とか4のパターンで修士号を取得していれば学部卒よりも評価が上がることは間違いありませんが、僕のような留学生にとってはそれだけで純アメリカ人と戦うのは少し分が悪いのもまた事実です。

一方Ph.D.(博士号)は、日本よりも評価されやすく、例えばPh.D.を持っているだけで初任給がめちゃくちゃ上がったり(ざっくり言うと年収1000万円以上)、ビザが申請しやすくなったりと、わかりやすいメリットがたくさんあります。正直僕も日本にいるときは、博士課程に進むことにそんなに乗り気ではなかったのですが、こんなアメリカの実情をふまえて、しぶしぶ5年間研究する道を選びました。

とはいえ修士号を取った後こっちでそのまま頑張っている人もたくさんいるので、どんな大学院留学がベストなのかはわかりません。

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